おしり・肛門が腫れている
おしり・肛門が腫れている症状が続く方は、肛門科を受診しましょう。
肛門が腫れる原因は、痔以外にも考えられます。適切な治療を受けずに状態が悪化してしまったり稀に、重篤な疾患が原因で症状があらわれていることもあるので、なるべく早めに診察にお越しください。
血栓性外痔核による肛門の腫れ
血栓性外痔核は、肛門の静脈が腫れて血栓を形成する状態です。この状態では、肛門周囲の組織に腫れと炎症が引き起こされます。血栓性外痔核による肛門の腫れは、局所的な痛みと圧迫感とともに現れることがあります。通常、腫れた部分は硬く触れ、触れることで痛みを感じることがあります。早期の診断と治療により、腫れと痛みを軽減し、合併症を予防することができます。
肛門周囲膿瘍による肛門の腫れ
肛門周囲膿瘍は、肛門周囲の皮膚や組織に細菌感染が起き、膿がたまる状態です。感染によって腫れ、赤み、熱感、そして触れると痛みを伴う腫瘍が形成されます。肛門周囲膿瘍は排便や座ることによって痛みが増すことがあり、日常生活に不快感をもたらします。早期の診断と抗生物質、場合によっては膿を排出する処置によって、感染を制御し症状を軽減することができます。
直腸脱による肛門の腫れ
直腸脱は、直腸が肛門から突出する状態を指します。この状態では、直腸の組織が腫れて肛門周囲に脱出し、腫れた部分が触れられることがあります。腫れは脱出感や圧迫感とともに現れ、排便障害や腹部不快感を引き起こすことがあります。早期の診断と治療によって、直腸脱に伴う腫れと症状を軽減し、生活の質を改善することができます。
クローン病による肛門の腫れ
クローン病は、肛門近くでも炎症が生じる原因不明の炎症性疾患です。肛門周囲の組織が腫れて痛みやかゆみを引き起こすことがあります。腫れた部分は赤くなり、排便時の不快感や排便障害が現れることもあります。治療には、抗炎症薬や免疫抑制剤などが使用され、肛門周囲の腫れと炎症を軽減するとともに、再熱・再発を予防することが重要です。
肛門ポリープによる肛門の腫れ
肛門ポリープは、肛門内部にできる粘膜の腫れです。これによって、肛門周囲の組織が腫れて触れると痛みや不快感を感じることがあります。また、出血やかゆみも症状として見られることがあります。肛門ポリープは内視鏡的に摘出されることが一般的で、早期の発見と治療によって腫れと症状を軽減することができます。